ホントのキモチ。【完】



「莉子なんかがっ、相内くんの名前、呼ばないでよっ!!」




莉子は私を裏切った。




キスなんか、キスなんか。




目は、見たくもないのに莉子の唇にいってしまう。




莉子の唇はまだ濡れていて。




どうして、ふきとらないの。




好きじゃないなら、今すぐぬぐってよ。




「千夏、私は」




「聞きたくないっ!」





その唇でしゃべらないでよ。




しゃべらないで。
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