【完】純白の花に、口づけを。
◎夏恋ハニーキス
「依千花さんこんにちはーっ!」
「あら、希依ちゃん」
「えへへっ。お邪魔しまーす」
「どうぞ」
予定よりわずかに早く来た奴らに、ため息をつきながらも「はよ」と声をかける。
「おはよー、和架ちゃんっ」
希依は昨日宿題を全て完成させたからか、妙に上機嫌だ。
まぁ、去年も夏休み最終日に慌ててやってたもんな。
文句言いながら全員手伝ってやってたけど。
「……湊は?」
「アイツなら、今近くで会った女をナンパ中」
「何してんだアイツ」
「まぁ、いつものことだよな。俺とアイツは絶対合わねぇよ。女好きの思考は分かんね」
……いつもすげぇ仲良いくせに。