【完】純白の花に、口づけを。
「叶恵、和磨、ハル、花ちゃんも入れて海行くのよ。良かったわね瑞希」
「うるさい」
そういえば瑞希の彼女は、千花の親友の妹だったか。
「って、待った。なんでハルさんメンバーに入ってんの」
「え?ダメだった?」
……千花は時々。
よくわからないところで、天然を発揮するから困る。
「和架の気持ちも考えてあげなよ……」
「瑞希」
「でも、和架は嫌でしょ」
嫌だけど。
でも、仕方ない。
「“婚約者”がいても、問題ねぇよ」
こうしないと、いつまでたっても俺は千花への恋心を消せないから。