【完】純白の花に、口づけを。
◎碧海サンシャイン
「亜希くん、和架、おかえりなさい」
海へ戻れば、一番に千花が声をかけてくれた。
「ただいまです」
「ただいま」
「ふふ。ふたりでお話してたの?」
そう尋ねてくる千花は、水着だけど上はTシャツ。
悪いことしたな。
「ちょっとだけ。ところで依千花さん、ソレどうしたんですか」
ソレ、って……まぁ亜希だしな。
そう思いながらも、俺も気になっていたから千花に視線を向ける。
「ふふ。希依ちゃん、ふたりが遅いから拗ねちゃったの」
拗ねたのは良い。別に良い。
問題は。
「なんで依千花さんに抱きついてるのかな?希依」
「どさくさに紛れて胸に顔埋めてんじゃねーよ」
これだ。