【完】純白の花に、口づけを。



「健全な男子高校生……」



何やら大きな誤解を生んでしまったような気がしないでもないが、千花と指同士を絡めた。



「千花……」



顔を上げれば、予想以上に顔が近い。



ああ、やばい。



「和架」



千花の、ほんの少し甘い声。



指同士を絡めた手じゃなく、空いた手の小指ですうっと唇をなぞられて。



なんかもう、キツい。




ハルさんが戻ってくる様子もないし、このままキスしてもいいか。



……なんて。



「千花、誘うなって言っただろ?」



堪えたら、まだ大丈夫。



つか、千花俺に体密着させすぎじゃね……?



イロイロと当たってるけど。



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