【完】純白の花に、口づけを。



重い、か。



「知ってる」



前から薄々感じてたし、千花に対して俺は異常なほど依存してる。



“千花がいなくなったら壊れる”



何度もそう思ったほどだ。



「それって千花のためになんのか?押し付けるのはよくねーだろ」



「なんも知らねぇくせに偉そうなこと言ってんじゃねーよ」



カタンと椅子から立ち上がる。




最悪だ。



コイツといると、イライラする。



リビングにいたくなくて、そのまま部屋へと歩きだした。



……なんも、知らねぇくせに。



確かにあのとき別れさせてしまったのは、本気で悪いと思ってるけど。



だからって。



今まで俺が、どれだけ千花を想ってきたかも知らねぇくせに、それを否定されたことがすげームカつく。



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