【完】純白の花に、口づけを。
8つ年下の幼なじみなんて、瑞希がいたから恋愛対象になんてならないと思ってたのに。
「千花っ」
何も知らずに。
恋愛感情を抱いて、それを隠して、私と触れ合おうとする彼。
きっと、必死だったんだろう。
「ん?なぁに?」
“白魏”で良かった、と心底思った。
作ってきたから、和架に本心を知られず向き合うことができた。
それでも、ただ。
「ん…千花……」
抱きつかれて甘えられることには、少しの抵抗があったけれど。
「うん」
この腕で、何度も。
彼を抱きしめてきた。
泣くときも、甘えるときも私の腕の中。