【完】純白の花に、口づけを。
「強くねーけど、」
ただ。
「お前ら見てたら、弱いままじゃいられねーなって思っただけだ」
中学で、出会ったあの時。
コイツらと毎日過ごすようになったとき。
弱いままの自分じゃ、誰も救ってやれねーと思ったから。
あえてコイツらの前でも偽りを作って、強く生きようとした。
そんなの、結局は打ち破られてしまったけど。
「それでも、和架ちゃんは強いと思うよー」
希依が瑞希に便乗したように言う。
「じゃなきゃ、」
“龍高のトップなんて、やってられないでしょ?”
他の奴らだって、俺を強いって言うけど。
きっと俺は、まだ……。