【完】純白の花に、口づけを。
◎切実なそれは
「──か、和架。おーい、起きてる?」
「ん……?」
「あ、やっと起きた」
なんだか、思考がぼやけてる。
起こしても起きないから、もう昼になったよ、と言う亜希。
でもすぐに、異変に気づいたのか首をかしげた。
「和架、顔赤くない?」
「大丈夫だ」
なんもねーよ、と起き上がろうとして。
「ちょ、あぶな…っ」
ふらついた。
なんとか亜希が支えてくれたから倒れなかったけど。
「和架、めちゃくちゃ熱いけど……」
「熱あるんじゃない?和架ちゃん」
熱……?