【完】純白の花に、口づけを。
「だって、和架と出かけるんだもの」
……あぁ、やっぱり振り回されるのは俺のほうだな。
「昼から水族館行って、話して。それから帰ってこような」
「うん。それより、和架が“デート”なんて言うの意外だったわ」
「ん?そうか?」
「うん。だって、和架はデートとかしたくなさそうじゃない。人混み嫌いでしょう?」
「あー、まぁな」
千花となら絶対に声かけられないのわかってるからだけど。
他の女とは絶対行かねー。
まず、行く相手なんて千花だけだしな。
「まぁ、デートっていってもそこまで恋愛感はないわよね」
「ふっ。そうだな」
“いつか”なんて。
そんなの、きっとないから。
今日、全部ケリをつける。
俺の気持ち全てに。