【完】純白の花に、口づけを。
◎純白の花に、口づけを。
*5年後*
「叶恵!悪いけど、初衣(ウイ)のこと見ててもらってもいい?」
「はいはい。幸せそうなことで」
「よく言うわね、先に結婚したくせに」
「でも先に子ども出来たのは依千花じゃない」
「もうっ、そんなこと言わないでよ」
忙しいヤツだなー、と思いつつ。
「依千花」
声をかければ、ふわりと微笑む。
……幸せそうな顔してんな。
「和架っ」
「ん。すげー綺麗」
「ふふっ。和架もカッコいい」
千花を抱きしめたい衝動に駆られたが、我慢して。
「ほーら、イチャつかないの」
「…瑞希。いいじゃない」
「ねぇほんとふたりとも白魏の跡継ぎっていう自覚ある?ないよね?もういいよ」
「あるわよー」