【完】純白の花に、口づけを。
おまけ
◎悪酔い
和架と依千花が付き合って、
3ヶ月ほど経ったある日。
*side 棗*
初めまして、こんにちは。
俺、佐久間 棗(サクマ ナツメ)です。
え?誰だ?って。
それはもうすぐ分かるよ。
「棗くん…!」
声をかけられて振り向くと、俺の上司である白魏 依千花さんがこっちへ向かってきた。
そう。
俺は、白魏さんの部下だ。
「どうしたんですか?」
「今日の飲み会、私早く帰るんだけどいいかしら」
「あ、はい。大丈夫です」
今年入社したばっかりの俺は、使われてて。
そんな中で白魏さんだけは、誰にでも優しいから、みんなから好かれてる。
あぁ、もちろん。
上のほうの方が逆らわないのは(白魏さんの性格がいいから逆らうことなんてないけど)、彼女の方が立場的に上だから。
白魏さん敵に回したら、社長敵に回すのと同じだからね。
……大財閥の。