【完】純白の花に、口づけを。



「おっかえり!佐久間くん」



「酔ってます?」



「いや、酔ってないわよ。私、お酒飲めないから」



「あ、そうなんですか」



「そうそう」



「白魏さんどうするんですか」



尋ねれば、くすくすと笑う彼女。



「佐久間くんさー、顔に出るよね。依千花のこと好きですって」



「ぐっ、」



一口食べたつまみが、喉に詰まりそうになる。



「ごめんごめん。でも、たぶん依千花も気づいてるよ」



げほっ。



むせた原因は、この人の発言だ。



え、気づいてんの?



白魏さん気づいてんの?



やばくね?



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