【完】純白の花に、口づけを。
「いつものことだ」
「おかしいよね、絶対」
「そういう瑞希も、彼女来たら普通にベタベタしてるからな」
「いや、和架ほどじゃない」
「依千花がこの間、“瑞希と花ちゃん一緒にお風呂入ったのね”って微笑ましく見てたけどな」
「あれ、和架と姉ちゃんも普通にあるでしょ」
「いや?ガキの頃にあったけど、それ以来ない」
「うわ、和架のその顔、絶対姉ちゃんと風呂入ろうとしてるでしょ」
「失礼だなお前」
その時、“ピーンポーン”と音が鳴って。
「はーい」と依千花が出る声が聞こえた。
「ハル!?突然どうしたの!?」
「ん?依千花に会いに」