【完】純白の花に、口づけを。

湊にも言われるし、やっぱり客観的に見れば俺は千花にべったりなのか。



「和架ちゃんもだけどー、すみちゃんも普通に会話してたしねっ！」



「俺はお前らの周りの女ぐらいとは普通に接せるんだよ。他のヤツは拒絶するけどな」



「おかしな話だな～。ま、佳澄がそれでいいならいいんじゃねぇ？」



「それより、和架ちゃーん。依千花さん、いい人だねっ。和架ちゃんが懐くのもわかるよー」



“懐く”……。



懐いてるって感覚じゃねぇけど。




「話聞いてて思ったけど、依千花さんってすごい優しい人だよね」



「だねぇ。依千花さんからすれば、俺らも和架とか瑞希とおんなじ感じなんだろうな～」



「弟ポジション？」



「そ〜そ〜」



「確かに優しいし、俺らのことも大切にしてくれるけど。ひとつだけ俺思ったんだ」



この時、確かにそうだと俺も思った。



「──依千花さん、自分のことには無関心だよね。人には優しいけど」



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