【完】純白の花に、口づけを。
「安心、するよ」
「やっぱりそうなのね。ふふ、可愛らしいわね」
「可愛いって言われてもあんまり嬉しくねーんだけど?」
「だって、和架は甘えるの好きじゃない。可愛らしいんだもの」
そう言って頭を撫でてくる千花は、俺をそれ以上に見てない。
俺も男だから、って言いたくなる。
平然なフリしてうるさい心臓の音を聞いたら、千花はなんて言うだろうか。
こんなにも千花が愛おしいのに。
「千花、俺も男だってわかってる?」
「わかってるわよ」
「わかってない」
俺がどれだけ千花に触れたくて堪らないのか。