【完】純白の花に、口づけを。
「結婚したら、和架は悲しむでしょう?」
っ……。
「本当はね、わかってるのよ。和架が私に望んでることも」
望んでること、って。
「和架、本当は私のこと好きなんでしょう?」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
それほど、脳内はパニックを起こしてる。
好きって、だって、そんなの。
「ずっと知ってたのよ。ごめんね」
息苦しくて、眠ってるフリがすぐにでもバレそうで怖い。
ずっと知ってた……?
俺が千花のこと、どうしようもなく愛しく思ってること。
「和架の気持ちに応えてあげたいと思ってるわ。でも、ごめんね」