2本前の、小さな恋。






赤いイヤホンがよく似合っている。


大きなエナメルは、荷物で重そうだ。


……きっと彼女とかいるんだろうな。




所詮、電車が同じなだけ。


私の存在なんて、そんな小さなもの。


少し複雑な思いになりつつも、


やっぱり私は幸せだった。




その時、電車が急に止まって。


油断していた私は、


体のバランスを崩してしまった。








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