2本前の、小さな恋。






「あの子、お前のこと見てたぞ~っ」




きっと、彼の友達なんだろう。


私の視線に気づいた友達が、彼を冷やかす。


なんだか彼に申し訳なくて。


足早にその場を去ろうとしたとき。




「……ばーかっ…知り合いだよ」




一瞬、自分の耳を疑った。


今の声は、まぎれもなく彼の声なのだから。







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