魔女の瞳
放課後。

特に用事もなく、一人学校を出る。

クラスメイト達が歓迎会代わりにカラオケでもどうかと誘ってきたけど断った。

私は人間と馴れ合うつもりはない。

選択肢が他にないから、仕方なくこんな生活を続けているだけなのだから。

…下校の際、校庭を横切る。

目に映るのは旧校舎。

「……」

私は立ち止まり、しばらくその古びた建物を睨む。

修内太といい、この旧校舎といい。

今度の転校先にはやたらと『魔道の匂い』が漂う。

偶然にしては出来すぎている。

この旧校舎にも何かあるんだろうな。

そのうち調べなきゃならない。

この学校の人間を魔道の影響から守る為、なんて訳じゃない。

ただの興味本位よ。

…まるで自分に言い聞かせるように心の中で呟いて、私はその日学校を後にした。













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