せーんぱい。
「…先輩。暑いです」


「うん、俺も」


「じゃあ、離してください」


「えー、それはできない」

と言いさらに抱きしめる力を強くする。


この人は千堂來翔さん。

私の1つ上の先輩。


つまり、高校2年生にあたる。


「こんなところで抱き締められたら誰かに見られます」


「見せつければいいんじゃね?」


見せつければって。

付き合ってないんだから。


そうなんです。
私達別に付き合っていません。

なのに抱き締められてます。



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