せーんぱい。
「助けてくれて、ありがとうごさいました」


私は改めてお礼を言った。

「平気。俺、日和ちゃんを助けるなんてこと当たり前すぎる行為だから」


そう言うと先輩はハハッと笑った。


「あのさ…日和ちゃん」


「なんですか?」


「そのお礼って、俺が言ったらおかしいけどさ、手繋いでいい?てか繋ぎたい」


そう言うと、先輩は私の手をギュッと
しっかり握りしめた。

先輩の手、大きい。


「へへっ♪日和ちゃんの手ゲット」


と言うと先輩は私にしっかりと握りしめられた私の手を見せてきた。


「な、なんで見せるんですか…」


「んー、日和ちゃんに手繋いでること
証明するために、かね」


証明って……。
証明しなくても握られてるくらい
感覚で、うん。わかる。





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