せーんぱい。
「日和ちゃん」


「きゃっ!」


先輩が私を後ろから抱きしめる。

「日和ちゃん、今日の夕食って何?」


あ、そういえばもうそんな時間か。

私はあれから少しだけぼーっとした後、
スマホをずっといじっていた。


「そうですね、どうしましょうか…」


「俺、カルボナーラがいーな♪」


「わかりました。カルボナーラにします」


そういうと、先輩はパッと顔を輝かせた。

カルボナーラ、好きなのかな?

「あ、そだ……」

先輩が私に少し申し訳なさそうな
顔で見てきた。


「俺、料理全然できねーの。だから、
ご飯係は日和ちゃん、よろしく☆」


「え⁉︎あ、はい」


先輩、料理できなかったんだ。

ちょっと意外かも。
なんでもできそーなのに。



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