せーんぱい。
先輩が私の近くにくる。

「嘘だ」


そう言うと先輩は私の涙を指で
触った。

「目、赤いし。濡れてるし」


ギュッ

先輩がいきなり私を抱きしめた。


「せ、先輩…?」


「何で泣いてんの?理由を言ってご覧なさい」


少し黙っていると、先輩が口を開いた。


「言わないとキスする」


えぇ⁉︎キス⁉︎

言ったほうがいいのかな…。
言わないと先輩と、キス。


「私、地震が苦手で。さっきの地震少し揺れが大きかったので、怖くて…」


そう言うと、先輩は私の頭をぽんぽんと
撫でた。




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