せーんぱい。
「本当ごめん……」


先輩の腕に力が入る。

その腕に少しずつ力が抜けていき、
腕がほどけた。

先輩と目が合う。


数秒の沈黙。


「日和ちゃん、俺、日和ちゃんのことが好きだ。こんな時に言うなんておかしいと思うけど、俺、日和ちゃんのことが好き」


真剣な先輩の表情にドキッとする。


「俺が日和ちゃんの彼氏になったら、今みたいなことは起こさせない。絶対に守る自信がある」


先輩に手を握られる。
先輩に触れられるところが熱い。




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