retaliation ~天の邪鬼な絆~
4時限目は、体育だった。7月半ばに差し掛かり来週から期末テスト週間それが終わると夏休みだった。体育の授業は、今日が最後だった。うだるような暑さのなか皆、ハードルを順に跳んでいった。直哉は自分の番がくるのを待っていた。ふと目線を校門の方に向けた。一人の男子生徒が登校してくるのが見えた。もう4時限目も半分過ぎている。出で立ちもきっちりしたものではなく所謂ヤンチャな感じを思わせるものだった。
「絶対、友達にはなりたくないタイプだな。」
直哉は呟いた。笛がなり「水柿っ!」と声が聴こえた。急いで走り出した。1つ2つと余裕で跳んでいった。最後のひとつで気が緩んだ。
ガシャ―――ン!!
派手に転んだ。体育教師や生徒が集まってきた。
「大丈夫かっ?」
「はい。すいません。」
「とにかく保健室へ運べ。保健係…」
「大丈夫です。一人で行きます。」
「そうか。次、昼休みだからそのまま教室に戻って大丈夫だからな。」
「わかりました。」
ついてないな。そう思いながら保健室に向かった。まだ15分ほど余っている。廊下には教師たちの声が木霊していた。校舎は3つに別れている。北校舎は中学校舎、中央校舎は高校校舎、南校舎は図書室や保健室その他実験室もろもろが詰め込まれていた。
保健室は一階に位置していた。そう言えば保健室に行くのは春の健康診断以来だった。
「失礼します。」
ドアを開けると真っ正面の窓際に置かれた机に向かっていた男が振り向いた。
「いらっしゃい。」
男はニコッと微笑んだ。背が高く端正な顔立ちだった。歳は40位だろうか。白衣が似合う品のある人物だった。
「絶対、友達にはなりたくないタイプだな。」
直哉は呟いた。笛がなり「水柿っ!」と声が聴こえた。急いで走り出した。1つ2つと余裕で跳んでいった。最後のひとつで気が緩んだ。
ガシャ―――ン!!
派手に転んだ。体育教師や生徒が集まってきた。
「大丈夫かっ?」
「はい。すいません。」
「とにかく保健室へ運べ。保健係…」
「大丈夫です。一人で行きます。」
「そうか。次、昼休みだからそのまま教室に戻って大丈夫だからな。」
「わかりました。」
ついてないな。そう思いながら保健室に向かった。まだ15分ほど余っている。廊下には教師たちの声が木霊していた。校舎は3つに別れている。北校舎は中学校舎、中央校舎は高校校舎、南校舎は図書室や保健室その他実験室もろもろが詰め込まれていた。
保健室は一階に位置していた。そう言えば保健室に行くのは春の健康診断以来だった。
「失礼します。」
ドアを開けると真っ正面の窓際に置かれた机に向かっていた男が振り向いた。
「いらっしゃい。」
男はニコッと微笑んだ。背が高く端正な顔立ちだった。歳は40位だろうか。白衣が似合う品のある人物だった。