花の名は、ダリア

そして、神が現れた。

ん?ドッカで見たフレーズじゃね?
引き出し少ねェな、おい。

って、ほっとけ。

まぁ、ソレはともかく。

神が現れた。
少なくとも、アランにはそう思えた。

たとえソイツが、


「ンだよ、そーゆーコトかよ。
さっさと誘われときゃよかったな。」


なんてボヤきながら緊張感の欠片もなく頭を掻いている、黒髪ポニーテールのヤなヤツだったとしても。

助けて、神さま、ソージさま。
もう二度と、ロッカーを火星化しよーなんてしないから。

…まぁ、返り討ちにあったワケですが。

とにかく、もうしないからぁぁぁぁぁ!?

助けを乞おうにも声を出せないため、金魚のように口をパクパクさせるだけのアランを見下ろし、ソージが優しーく微笑む。

あぁ、やっぱ神…


「その、喉に生えてるのって、最先端のファッション?
スゲー、カッケー、アコガレルぅぅ。」




ナニソレ!?ヒドい!?
てか、棒読みすぎる!?

やっぱ神じゃねーよ!!
MAXヤなヤツだ─────!!

あまりの怒りに、アランは気を失った。

うん、そのほうが楽だと思うよ?

どうせ愚かなコピーキャットはもうすぐ死ぬ。
気管を通った血が、肺を満たして。

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