花の名は、ダリア

とにもかくにも、認識を改めてもらわないことには話が進まない。


「好きですよ、ダリア。
俺は貴方を愛しています。」


ソージはダリアの前に跪いたまま、彼女の白い手を取って言った。

そして手首を返させて、現れた掌に口づける。

祈るように、口づける。


「だから、そんなバカげたコトを考えて、一人で抱え込まないで?
なんでも俺に話してください。
いつでも俺に頼ってください。」


どうか、一人きりで悲しまないで…


「…
わかったわ。
でも… ごめんね?」


ソージの真摯な瞳を見下ろしていたダリアが、困った顔で首を傾げながら口を開いた。

ナニを困っているのか。
ナニが『ごめんね』なのか。

ソコが問題だ。


「ソージのその気持ちは、報われないと思うわ。」




あー…

ソッチね。
とりあえず、『話して頼る』はわかってくれたのね。

じゃ、一安心…

って、ンなワケあるかぁぁぁぁぁ!!

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