花の名は、ダリア
なるほど、理解できた。
このアミューズメントパークに改造された会場も、コスプレイベントの費用も、『信奉者』とやらが貢いだモノなのだ。
さすがカルトの教主サマ、そこそこ規模がデカい。
こりゃまだ、他にも隠し玉がありそうだ。
出せ。
もっと情報出せ。
黙って念波を飛ばすソージに…
「ヒドいなぁ。
恋人に、その言い草はないンじゃない?」
とんでもねー情報キタ!?
ソージが「恋人?」なんて小さく呟いたコトに、情報提供者であるサムは、全く気づかない。
「何世紀昔の話をしているの?
大体、私を置いてったのはサムじゃない。
今更、恋人面しないでよ。」
また、こんなんキタ!?
ソージが「昔の恋人?」なんて小さく呟いたコトに、情報提供者であるダリアは、全く気づかない。
またも、コンビ変わって二人の世界。
「『ノエル』… そんなコト言ってもイイの?」
「いけない?
全部事実じゃないの。」
「今、ソージくんの命は、君の一言に委ねられているのに?」
眉を顰めるダリアに、柔和に微笑んだままのサムが言った。