花の名は、ダリア
「私は、クボタ カオリです!!」
…
あー… ソコ?
うん、まぁ…わかるよ。
『電波団長』はゴメンだよな。
なのに…
「ねェ、電波団長。」
ナゼだ、ジーザス!?
全く変わっておりませんが!?
「どんな風に聞いてるのか知らないケド、アナタたちはサムに騙されているの。
目を覚まして、居るべき場所に帰りなさい。」
「(いろんな意味で)納得できません!
ナゼそんなコトを仰るンです!?
我々は『ノエル』の民として、永遠に傅くことを切望していると言うのに!」
本当にいろんな意味で納得できない気の毒な電波団長ことカオリは、割り箸を差し出す『ノエル』ことダリアに、声高に迫った。
が、割り箸は受け取ってやがる。
食うンかい。
メガネをかけ直し、荒々しい動作で箸を割るカオリをマジマジと見つめて。
それから、視線を移して。
ダリアは不思議そうに首を傾げる。
「ソージ、どうして?
電波団長ったら、『ノエルちゃん』の言うコト聞いてくれないわ。」
「ブっ」
ソレを聞いた魔物ことソージは、口に含んでいた豚汁を吹き出した。