花の名は、ダリア
あらら。
サイコパス思考がじんわりと見透かされてる。
けれど、やはりダリアは…
「よくわかんないケド。
花でもモノでも、なんだってイイの。
だってソージは、私とずっと一緒にいてくれるもの。」
特に気にする様子もなく、頬にエクボを浮かべて、うふふ、と笑った。
妬けるね。
唇を尖らせたサムが、不満そうにボヤく。
「僕だって、君とずっと一緒にいるよ?」
唇を尖らせたダリアが、不満そうにボヤく。
「嘘つき。
私を置いてったクセに。」
両者同じ顔をして、上目遣いで睨み合って数秒。
誤解があるンだよ。
「嘘じゃない。
僕が君を一人にしたのは、君を永遠の孤独から救いたかったからなンだ。」
サムは、言葉にすると矛盾しかない、彼なりの理由を話し始めた。
それは、ダリアが今まで知らなかったコト。
ソージがダリアに知ってほしくなかったコト。
サムが捧げる、ダリアへの愛のカタチだった。