花の名は、ダリア

サイコーだな。

サイコーにリアルな夢だな。

雫が滴る髪、やっぱエロいし。
重要な部分が隠しきれていない半裸、スっっっゲぇエロいし。


「夢じゃないわ。
現実よ。
ソージって、可愛い顔をしていたのね。」


夢、サイコー。
まじサイ…コ‥‥‥



ハイ?


(顔?)


ダリアの言葉に促され、ソージの指が頬に触れる。

そこには肉の感触があった。

大慌てで身体中に触れる。
目の届く場所全てに視線を向ける。

腹筋、胸筋、上腕二頭筋…
昔、最強剣士の名を欲しいままにした、実戦向きの引き締まった肉体が戻っていた。

耳の横で結った長い黒髪にも、艶とハリが戻っていた。

手元に鏡がないので確認は出来ないが、ダリアがお世辞を言ったわけじゃないのなら…

ヤローばっかの隊内で貞操の危機を感じたコトもある、男にしては目が大きくて鼻先と顎が細い、ちょっと女性的な風貌も戻っているのかも知れない。

ナニコレ?
こんなの俺じゃない。

いや、俺だ。

病に冒される前の、俺そのものだ…

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