紅色の瞳
「昨日の夜中なかなか眠れなくてアイスが食べたくなったからこっそり家を抜


け出したの。12時ぐらいだったかな。」


「コンビニ行ったんだ。」


「うん。ここから5分歩いたとこにあるコンビニに。」


「で、アイス買った帰りに見てしまったの。條島さんと男の人がもめている


所。すぐ110番したんだけど警察が来た頃には條島さん灰になってた。」


「灰になってた。でも明日おつうやだし。明後日はお葬式もやるんだよ。そ


れって死体がちゃんとあるってことだよね。」


「でも私が見た時は確かに灰になってたんだよ。」 


「霊との交信ってのは委員長の霊と交信してたんだ。」


「そっ。このヘアクリップを使って。」


そう言って松華は私に委員長がいつも着けていたピンクのリボンのヘアクリッ


プを見せた。


「霊との交信ってほんとうにできるんだね。でっ委員長の霊にどうして殺され


たのか聞いたんだ。」


「條島さんの霊はね話すより見てもらった方がわかりやすいからって見せてく


れたの。」


松華は見た事全てを語ってくれた。 


まず委員長は墓場で吸血鬼に襲われたらしい。それで病院に入院することに


なったそうだ。病室にいたら墓場で襲ってきた吸血鬼が現れて血を飲ませたん


だそうな。その後学校の駐車場で再びその吸血鬼が現れて今度は刃物で襲って


来て...吸血鬼の血を飲んで力のついた委員長は近くの自動車を投げつけたけた


けど、かわされてしまってそのまま乱闘に。
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