紅色の瞳
        <7月24日・猪崎が編入して来て49日>

夜が明けて目が覚めた。


「目が覚めたわね。朝のトレーニングを始めるわよ。」


私は藤鈴子について外に出た。


外には猪崎と混血児達が揃っていた。


「動くな。動いたら撃つぞ。」


外に出るとハンターたちが銃を構えて待ちぶせしていた。

 
「ハンターの獲物は吸血鬼でしょ。私達は何も罪を犯してない。」


「あんたらの罪は生きてることだ。本当ならば存在しては行けない存在だから


な。」


「そんな理由で私達殺されなければならないわけ。」


「混血児は一度血の誘惑に負けると自制が効かなくなるんだ。そこの小野姉弟


のように。」


ハンターは小柄な二人の混血児のことを指してるのだ。


「でも私は血の誘惑に負けたらしてない。」


「それはどうだか。」


本当は一度だけ血の誘惑に負けたことがある。


最初はまずかった輸血用の血。だけど慣れたら思いのほか美味しかった。


そこで終わってればよかったんだけどトレーニングの時に怪我をして、怪我し


た時に流れた血を飲んだら。血の快感に目覚めた。自分の血ならまだいいけど


一度通行人を襲いそうになったことがある。猪崎に止めてもらったから助かっ


たけど。


ハンターは銃の引き金を引いた。


「愛璃亜はダメ。」


銃の弾丸は私をかばうようにして前に出た猪崎にあたった。


純血の吸血鬼には普通の弾丸は効かない。


「玲音そこをどかないか。」


「嫌だ。」





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