Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「どの子〜?教えてくれたっていいじゃん。」
「いや。」
何度目かの質問に同じ答えを返していた時だった。
通り過ぎようとしていた王子様と目があった。
瞬間、微笑んでくれる彼にウットリとしてしまう。
みんなからみて『イケメン』じゃないかもしれない。
でも、杏から見て『イケメン』だったらいいのだ。
(あぁ、かっこいい…笑顔が素敵。笑うと目尻に少しだけ入る皺がなんだか可愛く見えちゃう。)
そんな風に自分だけの幸せに浸っていた。
…いた、ら。