Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「で?あたしに何を期待してるの。」
終業後。
藍を連れて日の落ちた街中を歩く。
賑わう街はクリスマスのムードがあふれていて、たまらなくワクワクした気持ちになる。
「だって・・・何を贈ればいいかわかんないんだもん。
藍ちゃんも部長にプレゼント買うでしょ?アドバイス欲しくて。」
真剣に悩んだからこそ、藍に聞いて欲しかったのかもしれない。
「アドバイスって・・・あたし、憲剛には何もしないわよ。したことない。
今まで・・・奥さんにバレたらいけないって引いてたから・・・」
俯き歩く、藍。
そうだ、彼女は今まで”不倫相手”だったんだ。
「だ、だったらさ、藍ちゃんも考えてプレゼントしようよ!部長にさ、クリスマスプレゼント!」
目線を上げた藍は恥ずかしそうに笑っていた。
「・・・そうね。いいかもしれない。」
部長は藍ちゃんに惚れ込んでるから、多分用意するはず。
だから、ってわけじゃないけどそんなクリスマスのウキウキする気分を藍にも味わって欲しかった。