Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「あんたねぇ、もう天然過ぎて可愛過ぎ!そんなだから長内くんも落ち着かないんだろうねぇ。」
ひとしきり笑うと藍はそう呟いた。
(天然?落ち着かないってなんで?)
そう言おうとした時だった。
「杏さん。」
背後から愛おしいヒトの声がした。
「た、拓海くん。」
未だ緊張する名前呼びだけれど。
その名を口にする度、胸がキュンとなる。
「あ、神永さん、すみません。杏さんを少しお借りしていいですか?」
聞いた問いに答えが返るより早く、杏の腕を掴み引き寄せる。
「煮るなり焼くなりどうぞ〜。」
ニヤニヤしながら藍がそう答えた。