Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「え、なんで?旅行、旅行は?」
びっくりし過ぎて言いたいことがまとまらない。
「杏、なんで行かないで、って言わなかったの?俺と一緒に居たくない?」
「え?」
「クリスマス、一緒に居たいと思ったのは俺だけ?」
どういうことなのか、全くわけがわからない。
頭が混乱して言葉にならない。
花束を差し出され、躊躇いながらも受け取ると。
「旅行、最初は行こうと思ってた。
だけどさ、あんな風に泣きそうな顔でわかったなんて言われたら、やっぱり違う、旅行なんかより杏と一緒に居たいって思った。だからキャンセルしたんだ。
・・・杏、俺に言いたいことない?」
優しい笑顔の彼が、そっと身体を抱き寄せた。
花束ごと抱き締められる。
「言って?正直な気持ち。聞かせて?」
途端、溢れ出す言葉。涙。