Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜

「え、なんで?旅行、旅行は?」


びっくりし過ぎて言いたいことがまとまらない。


「杏、なんで行かないで、って言わなかったの?俺と一緒に居たくない?」


「え?」


「クリスマス、一緒に居たいと思ったのは俺だけ?」


どういうことなのか、全くわけがわからない。
頭が混乱して言葉にならない。


花束を差し出され、躊躇いながらも受け取ると。



「旅行、最初は行こうと思ってた。
だけどさ、あんな風に泣きそうな顔でわかったなんて言われたら、やっぱり違う、旅行なんかより杏と一緒に居たいって思った。だからキャンセルしたんだ。
・・・杏、俺に言いたいことない?」

優しい笑顔の彼が、そっと身体を抱き寄せた。


花束ごと抱き締められる。



「言って?正直な気持ち。聞かせて?」


途端、溢れ出す言葉。涙。


< 122 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop