Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
(ホントはね。)
その後、何を話したか殆ど記憶がない。
それでも今までにない距離感にフワフワと心が揺れた。
「じゃあ長内、篠宮をちゃんと送って行けよ。」
「はい、了解です。」
「長内くん、杏のことお願いね。」
そんな会話をぼんやりと聞いていた。
誰が誰を送るって?
フワフワした意識の中、手のひらに暖かな感触を覚え手を見つめた。
大きな手が自分の手を包んでいる。