Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「大丈夫じゃ無いよね。腰、痛いでしょ。」
・・・そんなこと、今言わなくたって・・・。
あれだけガンガン攻めて来たのはそっちの方なのに。
初めてかもしれない。意識を失うまで感じたのは。
「長内くんのバカ。」
柔らかな彼の笑顔が幸せだった。
「あれ?拓海?」
不意にまた彼を呼ぶ声がした。
振り向くと、短い髪のちょっとワルそうな男の人。
ファミレスの制服を着ていた。
「何やってんの・・・ってすまん!邪魔した‼︎」
杏を見るなりそう言って背を向けた彼に、長内は声をかけた。
「いや、いいよ。龍也、紹介したいんだ。」
そう言われて再び振り返った”龍也”と呼ばれた彼。
「杏さん、こいつ本橋 龍也。俺の親友。」
テーブルの横に立ち、ぺこりと頭を下げた本橋を見上げ杏も頭を下げた。
「龍也、彼女は篠宮 杏さん。前に話したと思うけど・・・」
そこまで聞いて驚きの表情を浮かべた本橋。
何?
なんで驚くの・・・?
「マジ⁉︎見えねぇ、俺らより下に見える・・・」
それを聞いて、ああ、年齢のことかと納得する。