Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
(それはプロポーズ。)
「杏さんは年上だし、まだバイトの俺からしたら世界が違う人で。
こうやって抱きしめてキスなんか出来っこない、って諦めてたんだよ。」
「いつから…いつからなの?」
背中に感じる暖かな熱に、問いかける。
知らなかった、そんなこと。
藍と滝沢のことも、長内の気持ちも。
「最初にバイトに入った日から。
杏さんがね、俺に缶コーヒーくれたんだよ。覚えてる?バイト初日で大変だろうけど頑張ってね、って。
もうさ、目の前に自分の理想が服着て歩いてるっていうくらい好みだったんだ。
…この髪も、目の色も。柔らかそうな白い肌も、唇も。」