Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
(突然の再会。)
「久しぶりだな、何だよ、そんなバケモノ見るような目ぇすんなよ。」
二カッと笑う大佑。
変わらない、その笑顔。
八重歯があって、どこか幼くて。そのくせいつも杏を引っ張ってくれた、その人。
「あ、あの、」
別れた理由は、嫉妬だった。
アイドルみたいな顔の大佑はいつもモテた。
周りに女の子を引き連れて歩くことも度々あった。
それに。
嫉妬に杏は負けたのだ。
好きだったからこそ否定して欲しかったのに。
「吃るクセ、相変わらずだな、お前。」
優しい笑顔を見せられて、胸の奥が詰まる。痛くて、辛い。
「今は?独りか?」
見下ろして来る大佑の表情はどこか切なげで。
「ちが、違う、彼氏とま、待ち合わせ、して、」
必死に否定する。
「おぉ、彼氏いるのか。」
そう言って杏の頭を撫でた。