Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「な、なんで⁈」
どうして。
どうしてこの気持ちを疑われなきゃならないの?
「答えないから。まだ好き、ってことじゃないの?」
高い所から見下ろしてくる彼の瞳が揺れている。
「違う!」
数歩進んで長内の腕を掴んだ。
わかって欲しい。
自分が愛しているのは、貴方だけだと。
「じゃあ!
じゃあなんでされるがままだったんだ!
真っ赤な顔して、照れ臭そうにして!」
悔しそうに顔を歪め俯いた彼の頬に、杏はそっと指先で触れた。
「好きよ、長内くん。
他の誰でもなく、貴方が好き・・・愛してるの。」
初めて愛の言葉を口にした。
見開かれた長内の目にうっすらと涙が浮かぶ。
「本当よ?大佑は・・・1番最初の彼氏だったの。
気持ちが残ってるわけじゃないけど、やっぱり他の元彼とは違うから・・・。」
正直な気持ちを口にした。
それが精一杯だった。