Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
(彼のウチ。)
「散らかってるけど・・・どうぞ。」
あれから。
黙ったまま眉間にシワを寄せ、何かを考えている様子だった長内。
不意に視線を上げるとこう言ったのだ。
「杏さん、俺のウチに来て。見せたいものがあるんだ。」
・・・で、今に至る。
「お邪魔します・・・」
至って普通の1DKのアパートだ。
玄関先に靴がばらけて置いてあるのは、デートに遅刻しかけた今日のせいだろう。
「適当に座ってて。コーヒー入れるから。」
「ありがとう。」
とりあえずラグの上に座る。
マジマジと見てみると、散らかってると言うほどじゃないなぁ、と思う。
何か理由があって、彼はここに杏を連れて来たくなかったんだろう。
理由?
何だろう・・・。