小鳥沢2丁目物語
「女ってほんとめんどくせぇな...って、前から歩いてくるのかなめさんじゃね?ちょっといってこいよ」
「えっ、ほ、ほんとだ!ちょ、まって怖い、なんて?」
「ごめんも言えねーのかよ、置いてったお前が悪いんだからちゃんといってこい」
「はい...」
噂をすればなんとやら、かなめが前から歩いてくる。
「...かなめ」
「...何?」
「この間はごめんなさい、あの、置いていったりして」
「...そんなこと怒ってるんじゃない!」
わたしがかなめに頭を下げると、かなめは走って行ってしまった。