小鳥沢2丁目物語
次の日、学校に行くと、初めて軽音部にいった日みたいにさとるくんがわたしを待っていた。
「まゆさん、楽譜なんだけどさ、松園の楽器屋さんまで行かないと買えないんだよ。日曜日付き合ってくれない?」
「えっ、わたし?いいけどあかりちゃんのほうが良いんじゃないの?」
さとるくんとあかりちゃんはいつも一緒にいるし、はたからみたら付き合ってるようにも見える。
「はっ?!なんであいつだよ。てか、まゆさんに話すこともあるから...」
「そっか、わかった」
「よろしくな」
本人たちはこうやって否定してくるけどね。