小鳥沢2丁目物語



「...あかり、なんでこんなに遅いわけ?つか、さっきの誰だよ」




「さとる?なんか怒ってる?いや、さっきの先輩は亀谷先輩って言って、色々あってドラムスティックくれたの」




「あっそ、怒ってねーよ別に」







さとるくん...?




なんか見たことない位不機嫌。




今までご機嫌ななめとかも見たことないくらい安定して優しかったさとるくん。




ちょっと遅かったからってこんなにキレる?





...もしかして...







「やきもち?」




「はあ?!」




あかりちゃんは基本入ってこない、ドラム以外の楽器をしまう準備室で、つぶやいてみた。




「なっ、お前さぁ、俺があいつにやきもちなんか焼くかよ!」




「いやぁ、誰がどう見てもやきもちなんですけど。自分に正直にならないと後悔するんじゃないの?」



「ばっか!しねーよ!」





...そんな風に言ってるさとるくん、自分の顔真っ赤なの、気づいてないのかな!



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