小鳥沢2丁目物語
わたしたちが食堂につくと、すでにふたりは着席してて、今にも食べそうな勢いだった。
「もー、ふたりともはやくー!ふたりが来ないと食べちゃだめってさとるがぁ!!」
「だめに決まってんだろ?!」
なんかさとるくん、お父さんみたい。
「ごめんごめん、食べよー」
「いただきまーす!」
わたしたちも座って、やっと夕ご飯が始まった。
「ねぇねぇまだ6時過ぎだし明るいし、食べ終わったら海行こうよ!ね、いいよね玲!」
あかりちゃんがはしゃいだ感じで玲くんに話しかける。
「あー、行ってこいよ。まゆも行くか?」
「あー、わたしはいいや。もう少しスタジオを味わいたい」
何時間弾いてもスタジオで弾くのが楽しくて、もう少し弾いてたい気分だった。
「そっか。俺ももうちょっとソロ練習したいんだよなー。さとるついてってやれよ、溺れたらあぶねーから」
「おれはこいつの親父か!しかたねぇなー」
「やったー!」
結局ご飯の後はあかりちゃんとさとるくんのデートになった。