小鳥沢2丁目物語



あかりside



夕ご飯が終わって、さとるとふたりでそれぞれの部屋に居た。



思いがけないさとるとのふたりっきり。



しかも水着。




ちょっとはあたしのこと、見てくれるかな...。





「あかり!準備したか?もう6時半すぎたから急げよ?」




「はいはーい」




ドアの向こう側からさとるの声がする。




あたしは急いで水着の上にパーカーを着て外に出た。









しばらく歩くと、砂浜についた。



「わー綺麗ー!泳ご泳ご!!」



あたしは着ていたパーカーを脱いでそのへんに投げた。



「バカ!きたなくなるぞー」



さとるはそう言って自分の脱いだ上着と一緒にたたんで置いてくれた。



「ありがとー!」



海にテンションが上がって飛び跳ねながら思いっきり振り向くと、そこには当たり前に半裸のさとる。




「ぶっ!!!」



そして鼻血を出すあたし。




「だっ、大丈夫か?!」



「大丈夫っ...パーカーのポッケにティッシュ入ってるからとって...」



こんなことは想定内、



さとるの半裸見て鼻血出すとかお約束すぎて準備万端。



「しゃーねぇなーお前。こっち向け」



さとるはあたしの肩に手を回してティッシュであたしの鼻をおさえだした。




「ぶっ!!!」







これは想定外!!!



出血多量で殺す気だこの人!!!




さとるが触れてるかたからどんどん体温が上がっていくのがわかった。









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