小鳥沢2丁目物語


「おーい、玲!連れて来たぞ!」



放課後、さとるくんに連れられてわたしは第二音楽室に来ていた。



「あー、うんありがと。そこ座らしといて」



さとるくんの声に反応したのは、「玲」と呼ばれたギターを弾いている人。





って、よく見ると...



「昨日の美人ギタリスト!」





「美人ってなんやねん!」



そこに居たのは昨日の男の子だった。





ギターを弾いていたけど、間髪入れずにツッコミをくれた。




いや、ボケたわけではないけどとっさに....。




「あー、まゆさん、言い忘れてたけどまゆさんのこと連れて来たのは玲のご指名だからな」




「なんと!」




「言うなよさとる...。てかあかりは?」




「あー、なんか補修だってさ」




「またあいつは...」




あかり?




女の子も軽音部に居るのかな?





「あー、もう一人来るから。ドラム」




「じゃあさとるくんはベースなの?」




「まあそういうことになるな」




女の子かあ、良かったひとりでも女の子がいて。



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